【簿記3級+α編】P/L(損益計算書)細かい項目を簡単に解説

簿記の活用法



P/L(損益計算書)について

P/L(=Profit & Loss statement)=損益計算書は、

一定期間の会社の経営成績を表すための財務諸表です。

「費用」と「収益」の項目の関係性から、「利益」や「損失」を表します。

収益から費用を差し引いたものが利益になりますが、

利益にも様々な種類があります。

「費用」「収益」「利益」の関係性から細かい項目を説明していきたいと思います。

どのような意味があるのかを理解しておくだけで、

P/Lの読み方がかなり読みやすくなります。

簿記3級ではここまで問われませんが、大まかに理解するだけでも良いので、

参考にしてくれれば嬉しいです。

様々な利益の種類

全ての利益を説明する際に、花屋さんを例にして説明していきます。

売上総利益

売上高:花を売った金額
>花屋さんがお店で花を売った金額
売上原価:花を仕入れた金額
>花屋さんが花市場で花を仕入れた(買った)金額
売上総利益:売上高ー売上原価(一般的に粗利とも言う)
>花屋さんが売上げた利益(もうけ)
<例>
花屋さんは花の販売が本業です
花屋さんは花が欲しい人のために市場でバラを100円で買う
お店で100円のバラを120円で売る

この場合には、

  • 売上高:120円
  • 売上原価:100円
  • 売上総利益120円ー100円=20円

つまり、売上総利益は20円になります。

営業利益

今度は新しく出てきた用語2つを解説します。

販管費(販売費と一般管理費):給料、お店の家賃、広告費など
>花屋さんで働く人の給料やお店の家賃の金額
営業利益:売上総利益ー販管費(本業での利益)
>花屋さんが売上げた利益から働く人の給料を差し引いた金額
<例>
市場でバラを1,000円分買う
お店でバラを2,000円分を売る
アルバイトの給料として500円支払った

その場合を計算してみると

  • 売上高:2,000円
  • 売上原価:1,000円
  • 売上総利益:2,000円ー1,000円=1,000円
  • 販管費:500円
  • 営業利益1,000円ー500円=500円

つまり営業利益は500円になります。

経常利益

今度は3つ新しい用語が出てきました。

営業外収益:花を売る(本業)以外の収益
>花屋さんがお店を貸し出した時の貸出料など
営業外費用:花を売るため以外かかった費用
>花屋さんがお店をオープンするために銀行から借りたお金の支払い利息など
経常利益:営業利益(本業の利益)に営業外費用と収益をプラスしたもの
>花屋さんのお店貸出料と支払い利息の差額を利益に加えた金額
<例>
市場でバラを1,000円分を買う
お店でバラを2,000円分を売る
アルバイトの給料として500円支払った
花屋さんはお店が休みの日に100円でお店の空きスペースを貸出した
花屋さんをオープンするにあたって借りたお金の支払い利息200円を
支払った

この場合、

  • 売上高:2,000円
  • 売上原価:1,000円
  • 販管費:500円
  • 売上総利益:2,000円ー1,000円=1,000円
  • 営業利益:1,000円ー500円=500円
  • 営業外収益:100円
  • 営業外費用:200円
  • 経常利益500円+(100円ー200円)=00円

つまり経常利益は400円になります。

税引前当期純利益

 

今度も3つ新しい用語が出てきました。

特別利益:突発的な利益(単発的で継続的ではない利益)
>花屋さんが持っていた別のお店が売れたなど
特別損失:突発的な損失(単発的で継続的ではない損失)
>花屋さんの花を保管する冷蔵庫が故障して修理したなど
税引前当期純利益:突発的に発生したものをも全て含めた利益
>花屋さんのお店売却利益と冷蔵庫の修理費用を経常利益に加えたもの
<例>
市場でバラを1,000円分を買う
お店でバラを2,000円分を売る
アルバイトの給料として500円支払った
花屋さんはお店が休みの日に100円でお店の空きスペースを貸出した
花屋さんをオープンする際に借りたお金の支払い利息200円を支払った
別のお店が1,000円で売れた
花を保管する冷蔵庫が故障し、修理費用として500円かかった

この場合、

  • 売上高:2,000円
  • 売上原価:1,000円
  • 販管費:500円
  • 売上総利益:2,000円ー1,000円=1,000円
  • 営業利益:1,000円ー500円=500円
  • 営業外収益:100円
  • 営業外費用:200円
  • 経常利益:500円+(100円ー200円)=400円
  • 特別利益:1,000円
  • 特別損失:500円
  • 税引前当期純利益:400円+(1,000円ー500円)=900円

つまり税引前当期純利益は900円になります。

当期純利益

法人税:法人税などの税金
>花屋さんが商売する上でのかかった税金
当期純利益:最終的に残る利益
>花屋さんの最終的に手元に残る利益
<例>
市場でバラを1,000円分を買う
お店でバラを2,000円分を売る
アルバイトの給料として500円支払った
花屋さんはお店が休みの日に100円でお店の空きスペースを貸出した
花屋さんをオープンする際に借りたお金の支払い利息200円を支払った
別のお店が1,000円で売れた
花を保管する冷蔵庫が故障し、修理費用として500円かかった
税金として、200円かかった

この場合、

  • 売上高:2,000円
  • 売上原価:1,000円
  • 販管費:500円
  • 売上総利益:2,000円ー1,000円=1,000円
  • 営業利益:1,000円ー500円=500円
  • 営業外収益:100円
  • 営業外費用:200円
  • 経常利益:500円+(100円ー200円)=400円
  • 特別利益:1,000円
  • 特別損失:500円
  • 税引前当期純利益:400円+(1,000円ー500円)=900円
  • 法人税など:200円
  • 当期純利益:900円ー200円=700円

つまり当期純利益は700円になります。

以上、花屋さんを例にあげて簡単に説明してみました。

細く言うと色々ツッコミ所はあるかもしれませんが、

あくまで簡単に内容を理解してもらえるように例をあげて作成しました。

参考になれば嬉しいです。

読んで頂きありがとうございます。



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